2007年11月20日

パッションをロジックに

ゼミでぽろっと漏らした自動思考の内容でからかわれる日々。
うーむ、もっとひっそりと公開すべきだったか。反省。



今日は博士課程の1年生・・・他で言うところのM1の研究の構想発表を聞く。
卒論のテーマを聞いた後はなかなか研究テーマのことを聞く機会がなく、
「何をやりたいのか?」をようやく漠然とだが知ることに。




ふむ。
パッションが満載でディ・モールト(非常に)楽しい。




自分たちが修論生の頃、
同期の男組4人でお互いの研究計画を叩きあっていたころを思い出す。

□テーマ:「何やりたいの?」

□将来性:「博論までつながるの?」

□ベネフィット:「人の役に立つの?」

□実現可能性:「その研究、出来んの?」

どういう話の流れか忘れたけど、この4つのチェックボックスが登場。
2年前なのにけっこうきっちり覚えてるのが我ながら気色悪いけど、
この叩きあいはおもしろかったなぁ。
4人ともどっかしらでつまづいていて、妥協やら深化が必要だったけか。
苦笑いの表情が忘れられないぜ。


「テーマ」を決めると、やることが決まる。
言い換えれば無限だった可能性に一定の制約を加えて方向性を持たせる。
まっさらなスケッチブックにすっと横線を引いて地面を作る感じ?
あれ、これ何てエヴァンゲリオン最終話?



@は「実現可能性」に思いっきり難があり、
何とかして『妄想』を『構想』に落とさなきゃいけませんでしたね。
妥協と呼ぶのか、精緻化と呼ぶのかは分かりません。
今現在も格闘中。


「将来性」と言われると今でも悩むけど、
事実これは博士課程の1年次…D3の今になって初めてリアルに直面。
博士論文という体裁を整えられるのか?痛い。
別に博士論文がゴールではないと思っているけれども、「修論以後につながるか?」ってことなのか。
個々人の人生設計にもよる希ガス。
質疑応答をどこまでやるかみたいな部分?


「ベネフィット」・・・今まさに自分が直面している課題ですね。
自分の研究は基礎研究の中でも、さらに基礎よりの認知な研究なので、
常々、『何に役に立つんだ、このmsec(ミリ秒)は・・・』と頭を抱えています。
もちろん基礎研究が役に立たないなんて毛ほども思っていません。
むしろ臨床とのつながりの分かりやすさを主張しすぎて、何番煎じの薄味か分からないものは
どうかと常々思っています。

ただ、基礎研究と銘を打つ以上、
『どういう風に活かすことが出来るか?』を常に考える必要があるんじゃないかなと。
それは『いつか誰かがこの結果を元に介入方法を考えてちょ(はーと)』 ではなく、
実験計画の中に組み込んでいく必要があるんじゃないかと。
何に対する『基礎』なのかと。

えらそうに言いながらも、この前の認知療法学会で応用方法をフロアから聞かれ、
しどろもどろで誤魔化しましたけどね、自分。
何にせよ、自分の研究を考える上で欠かせない部分です、『ベネフィット』。


きっとこれからも研究をする/見るたびにこの4つのチェックボックスが頭に浮かびそうな予感。
そのたびにきっと同期らの苦笑いが思い浮かぶ潜在記憶バイアスに悩まされるのだろうか。
実に良い。

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